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亀戸天神社の藤棚をイメージしたパープル文字盤

次に紹介するのは、東京亀戸に存在したセイコーの機械式時計工場の近くに佇む、亀戸天神社の藤棚にインスパイアされたスペシャルエディションだ。

亀戸天神社は、春になると見事な藤の花が咲き誇ることで有名である。その藤棚は江戸時代の浮世絵にも描き残され、現在も多くの人々に親しまれている。

本作は藤の美しさを表現した柔らかな紫色のダイアルに放射仕上げを施し、繊細なグラデーションを加えることで、亀戸天神社の藤波(風で波のように揺れ動く藤の花)を表現している。

こちらも1965年に発売された2代目キングセイコー“KSK”のデザインを受け継ぎ、鋭い輝きを放つ多面カットを施したインデックスと、堂々とした太く長い針により、優れた視認性を実現している。12時位置のインデックスは“KSK”から受け継いだユニークな形状で、天面に施されたライターカットのきらめきが、その個性を際立たせている。

内面無反射コーティングが施されたクラシックなボックス型形状のサファイアガラスにより高い視認性を確保し、1960年代のキングセイコーをオマージュしたフラットな多列ブレスレットは、鏡面とヘアライン仕上げに分けた多面構成の形状により、快適な装着感を生み出している。

また本作に搭載されるキャリバー6R31は、カレンダー機能を省くことでオリジナルの“KSK”と同様、ダイアルの端正な美しさを際立たせている。その一方でコンパクトな自動巻き機構と約70時間のロングパワーリザーブ性能を持ち、実用性も兼ね備えている。裏蓋には「SPECIAL EDITION」の表記がされ、セイコーブティック専用モデルとなっている。

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