設立経緯・沿革

市民活動センター神戸 設立趣旨

 

ひとつの世紀が終わり、私たちは新たな世紀を迎えようとしています。
この半世紀あまり、日本の社会は類例のない経済的成功とそれとまさに
表裏一体の困難とを経験してきました。

 

経済発展の反面、個性や多様性の尊重、数字では測れない豊かさへの
感覚、家族の潤いと地域コミュニティの自律など、私たちは多くの価値
を喪ってきました。

子どもと教育の問題に端的にあらわれているように、社会を形づくる
背骨がしっかりしていないと誰もが感じています。
また、21世紀を迎えようとしているいま、私たちの暮らす環境そのもの
すら危機に瀕しています。

この状況を乗り越えるためには、市民自身による公共的な活動
すなわちNPO/NGOなどの市民活動を盛んにすることが不可欠だと
私たちは考えます。

 

中央集権とお上依存、経済至上の社会が長く続く中、私たち市民は公共的
なことをすべて政府・自治体にお任せしてきましたが、
もうそれでは社会が成り行かなくなってきたことを痛感しています。
とりわけ神戸・阪神間に暮らす私たちは、そのことを阪神・淡路大震災の
経験によって、強く思い知らされました。

 

市民が自発的に課題を発見し、それを市民なりのやり方で解決すること。
行政や政治や企業活動を含めた望ましい社会のあり方について、発言し、
行動し、仕組みを創りだしてゆくこと。市民には本来そのような力が
備わっており、その市民自身の力以外にこの社会を住み良くしてゆく
原動力はないと私たちは信じます。

 

市民活動センター神戸の英文名、Kobe Empowerment Center(KEC)は、
市民ひとり一人の主体性と可能性、そして自ら未来をきり拓いてゆく力への
信頼を基本としたいという思いを表しています。

 

私たち自身をはじめ、日本のNPOの多くは歩き始めたばかりで組織としては
小さな団体がほとんどであり、活動のための社会的な環境もまだ十分には
整備されていません。
しかし市民活動にはもっと多くのことを実現する可能性が秘められているの
ではないでしょうか。その可能性を花開かせるために、私たちは市民自身の
設立・運営する市民活動支援センターとして市民活動・市民事業への支援と
その発展のための基盤整備に力を注いでまいりました。
このたび、より一層の責任ある体制と幅広い市民参加の場をつくることを
目指して特定非営利活動法人 市民活動センター神戸の設立を決意しました。

 

市民のみなさまの幅広いご参加とご支援をお願いいたします。

 

2000 年11 月11 日

特定非営利活動法人 市民活動センター神戸

設立発起人代表  中田 豊一

 

沿革

 

1995年1月、阪神・淡路大震災の経験によって、私たちは中央集権と行政依存、経済至上の社会がいかに貧しく脆弱であったかを、強く思い知らされました。

震災は私たちが、市民自身による公共的活動に目覚める大きなきっかけとなったのです。
このきっかけをもとに、震災の年の3月末、私たちは「震災・活動記録室」として

“震災の記録”をテーマに出発し、今日まで活動の幅を広げてきました。

 

 

KECのあゆみ

印刷用の年表はこちら(画像をクリックするとPDFファイルが開きます)

 

1995(平成7年)

1月   阪神・淡路大震災 起こる

3月   「震災・活動記録室」として発足

12月 「記録室文庫」オープン

 

1996(平成8年)

6月   復興住宅募集に際し「応募のてびき」作成

 

1997(平成9年)

1月   NPO法案に関する活動

2月   復興住宅募集で「住宅マップ」を作成

6月    「グループ名鑑『兵庫・市民人‘97』」刊行

 

1998(平成10年)

 

1999(平成11年)

3月   市民活動実態調査・報告書発行

10月  「市民活動センター・神戸」に改称

12月  「市民社会推進構想フォーラム」開催

 

2000(平成12年)

1月  「グループ名鑑2000」刊行

2月  「NPO支援アドバイザー派遣事業」開始 (2003年3月終了)

3月    コミュニティ・ビジネス支援調査報告会開催・報告書発行

8月  「NPOによる多彩な生活復興支援事業」開始

11月  NPO支援税制フォーラム開催

 

2001(平成13年)

1月 市民検証フォーラム開催

3月  「特定非営利活動法人市民活動センター神戸」として法人化

4月 コミュニティ・ビジネス(CB)ゼミナール 実践講座開催

 

2002(平成14年)

2月 ひょうご市民活動協議会(HYOGON)発足・事務局受託

3月 神戸・元町通りに事務所移転

4月 生きがいしごとサポートセンター神戸“わーす”事業開始

7月 パブリック・リレーションズ開拓事業実施(2003年6月まで)

  秋 木口ひょうごNPOセンター研究会(KIP)事務局受託

 

2003(平成15年)

2月 第1回 HYOGONコミュニケーション祭開催

3月 池澤夏樹講演会「イラクとアメリカに架ける橋」開催

4月 アドボカシー研究会発足、KECホームページ・リニューアル

10月 市民活動の基盤強化のための実践的調査(中間支援組織に関する調査)開始

 

2004(平成16年)

2月 第2回HYOGONコミュニケーション祭開催

9月 KEC元町サロン

11月 NPO支援税制フォーラム開催

 

2005(平成17年)

4月 『ひょうごCSO名鑑』刊行(KIP=木口ひょうごNPOセンター研究会)

8月 神戸市NPO支援アドバイザー派遣事業(共同事業)

9月 1Fへ移転、みみずく舎オープン、お披露目交流会

9月 NPO拠点提供事業「神戸元町NPOポート」運営スタート

9月 KEC10年史『みみずくいきづき まちがいろづく』刊行

 

2006(平成18年)

3月  『NPOのためのアドボカシー読本』刊行

6月 社会的企業に関する調査事業(共同事業)

9月 NPOカフェ

10月 みみずく舎1周年記念交流会

11月 NPO支援税制フォーラム開催

12月 環境NGOのための組織マネジメント講座

 

2007(平成19年)

1月 第1回HYOGON賀詞交換会

4月 能登半島地震発生、Buy 能登, Visit 能登キャンペーン開始

9月 神戸市小規模作業所等事業サポーター事業(共同事業)

10月 環境保全協働コーディネーター養成講座

 

2008(平成20年)

4月 子育てNPOの経営支援と仕組み作り事業(WAM・KECアドバイザー事業)

4月 NPOのための会計・労務相談

8月 セミナー「NPOの自主財源を強化する7つの方法」開催(共同事業)

9月 能登を語る夕べ開催

10月 神戸市・住生活サービス調査

 

2009(平成21年)

3月 「NPO法人会計基準」策定プロジェクト、スタート(協議会メンバーとして

 参画)

8月 「介護保険制度外サービス」実態調査事業開始(ひょうごん福祉ネット事務局)

10月 一般財団法人神戸文化支援基金 設立支援

 

2010(平成22年)

5月 住友ゴムCSR基金コンサルティングおよび運営サポート開始

7月  「NPO法人会計基準」策定(NPO法人会計基準協議会として参画)

9月 認定NPO法人取得(2010年10月〜2015年9月)

 

2011(平成23年)

1月 ボランティア力UP(ボラ活)事業

3月 東日本大震災発生、被災地NPO応援基金設立

6月 被災地支援活動として福島県に職員派遣

8月 ひょうごコミュニティ基金創設事業スタート

    ひょうごNPO研究会事業、認定NPO法人チャレンジ講座事業スタート(新しい

    公共支援事業)

 

2012(平成24年)

4月 認定NPO相談事業開始

6月 Kifu KOBEウェブサイト公開

10月 共感寄付(活動共感助成事業)開始